デジタルカメラはどう写るのか?

…について、始めに考えてみる。考えてみればいったいどうやって写っているのが解らないくせに、平気で画像を撮っ

たりこねくり回している訳だが、いつの間にか物事の原理やしくみについては疑問も興味も持たなくなっている。

(大上段に「DIGITAL 研究室」などど立ち上げてみたものの、長年“写真業” をやっているだけで、デジタルの雑学には多少詳しくとも、技術者としての専門的知識は多分に怪しい。

まぁ当研究室はその辺にあぐらをかいて、所長の本人の自己満足と好奇心最優先で勝手に進行していくので、技術的に失望を感じる向きにはさっさと他の優良専門サイトに乗り換える事をお勧めする。)

少年期に「カメラってどうやって写るんだろう?」と不思議でたまらなく、家人の目を盗んではカメラの裏蓋を開けたり、空想の名作に空シャッターを切ったりしていたころの、あの好奇心と情熱☆!… そう、忍び寄る退廃と老化防止に好奇心と情熱を少しでも甦らせるために、当研究室は思いつくままに勝手に話を始めることにする。

…ところで

今日のデジタルカメラに使われる、CCD やCMOS は光の強弱を感じるだけで色に関する情報は持っていない(そうである)。

そこで一般的なデジタルカメラは、ベイヤー配列(格子状の配列=チェスの盤みたいになっている)のカラーフィルターを通してCCD が感光するしくみを採用している。RGB の各色の元情報が交互(正確にはR= 1:G= 2:B= 1 の比率だそうだ ※これはグリーンの情報がいちばん輝度を効率よく集められ、また人間の眼の感受性に近い為だそうである。

この辺についてはいずれ後述?)に並んでいるため、各色ごとの撮れたての画像は下の図のようにずいぶんと歯抜けたものになっている筈だが、例えばG チャンネルでは周辺のR とB 画素の情報から計算してRGB 全チャンネルの情報を持っ

た画像を作り出しているということだ。

と一口にいうものの、今日常用されているデジタルカメラは600 ~ 1200 万画素相当であるから一瞬のうちに大変な演算をしていることになる。下種な想像だが、某国の巨大マスゲーム場で600 万人が横3000 人縦200 人がRGB× 256

種の濃度のカードを一瞬のうちにかざしているようなものか?そのうちの二人に一人がグリーンの指令役で交互に並び、隙間のやつは前後左右の4 人のカードの濃度を見て中間値を判断してかざしているようなものだ。それが、一瞬で三色

分行われるのを上空で見ている指導者が“毎秒何コマ” という過酷さをしいて満足する(いや、まだ不満なのか?)という訳だ。

一昔前(デジタルの一昔は、ほんの二三~三四年である)は我々写真屋も「連写でバッファが煙を上げる」「夏はアイスノンで冷やしながら撮っています」などと嘘をついたり粋がっていたものだが、過酷な労働を架された結果急速に知力と体力を増した新型のカメラは少々のことでは熱も音も上げず、扇子やアイスノンで頭を冷やす必要が切迫したのはこちらとなった。

脱線ばかりして、肝心の中身の話が全く進まないうちに終業時間となった、開室早々から何ともマイペースである。

また後日!